ドン・パヤーイェン-カオ・ヤイ森林群　Dong Phayayen

概要

ドン・パヤーイェン-カオ・ヤイ森林群は、隣り合う4つの国立公園（カオ・ヤイ国立公園、タップ・ラーン国立公園、パーン・シーダー国立公園、ター・プラヤー国立公園）と1つの保護区（ドン・ヤイ野生生物保護区）からなるモンスーン気候の熱帯雨林。北部にはメコン川に通じる支流が流れ、南部では多くの滝や渓谷が見られる。深い熱帯雨林であったこの地域は、開発が遅れ豊かな自然が残された。20世紀半ば以降、この地域はタイ政府によって保護されている。絶滅危惧種を含む800種以上の脊椎動物と、2500種以上の植物が生息する。本記事では主な国立公園であり、またタイで最初に国立公園として指定されたカオ・ヤイ国立公園にスポット当て紹介する。

基本情報

遺産種別/登録基準

自然遺産/(x)

登録遺産位置

タイ王国サラブリー県、ナコーンナーヨック県、ナコーンラーチャシーマー県、プラーチーンブリー県、サケオ県、ブリラム県
北緯14度19分東経102度2分

登録遺産面積

資産　615,500ha

登録年月

2005年

登録基準の具体的内容

(x)

ドン・パヤーイェン-カオ・ヤイ森林群（DPKY-FC）には112種の哺乳類、392種の鳥類、200種の爬虫類と両生類を含む合計で800種以上の動物種が生息している。世界遺産登録された地域は世界的に絶滅の恐れのある哺乳類、鳥類、爬虫類の保全に優れた重要なものである。これには近絶滅種1種、絶滅危惧種4種、危急種19種が含まれている。世界遺産登録された地域は、タイ北東におけるモンスーン気候の熱帯雨林であり、これは世界的に重要な熱帯雨林の生態系の最後に残された重要な地域である。この地域は、虎、象、ヒョウ猫、バンテンなど絶滅の恐れのある世界的に重要な種が長期的に生存するための領域を提供することができる。脆弱なボウシテナガザルを含む2種のテナガザルの生息範囲の特筆すべき重なりは森林群の全体的価値を高めている。森林群は常住種に加えて、絶滅の危機に瀕していたペリカンと近絶滅のオオハゲコウを含む回遊性の生物種の保全にも重要な役割を果たしている。