大森・銀山

概要

石見銀山遺跡とその文化的景観の一部として登録されている銀鉱山跡と鉱山町を構成する資産の一つである大森・銀山は、江戸時代の行政区分である「大森町」と「銀山町」を踏襲する地域。現在では大森銀山伝統的重要建造物群保存地区を構成するこの地域は、石見銀山一帯の中枢として、最盛期には数万から、学者によっては20万人もの人々が住んだと考えられている。銀山の規模が大きくなるに従って街が発展したため、身分や職種ごとの町割りが行われておらず、町家、武家屋敷、宗教建築などが混在した街並みが形成されている。2010年には、「集落に関する資産の完全性が十分に確保されておらず、景観という観点から街並みの背景となる両側の稜線から山裾までの空間も本資産の範囲に含めるべき」だというイコモスの指摘から、景観としての一体性を有している範囲が本資産として拡大登録された。それぞれ単独で石見銀山遺跡とその文化的景観を構成する資産である代官所跡と熊谷家住宅も当地域に含まれる。

基本情報