ベースタイトルであるForza Motorspotシリーズよりもグラフィックはよく感じる。それは恐らくFMシリーズにあるような平面で構成されたようなシンプルな木々がなく、きちんと陰影がついているからではないかと思う。今流行のレイトレーシングが使われていないこと以外は、ほとんどケチのつけようのないグラフィックである。車内視点からでも視線の奥のボンネットにはちゃんと風景が写り込んでいるし、対向車のヘッドライトや先行車のテールライトはちゃんと反射する。ここまでクオリティの高いリフレクションを実現しておきながら、どうして他車がボンネットに写り込まないのかよくわからない。もちろん、破壊されないオブジェクトが写り込んでいるだけというのならば話は別だが、木々や道路標識など、インタラクティブに破壊されるオブジェクトはきちんとリフレクションに反映されているのだから一体どういう技術を使っているのだろうか。

BGMはいくつかのラジオのチャンネルから選択する。BGMなしももちろん選択できるが、こういう性質のゲームなのでカスタムサウンドトラックが使えればよかった。私自身はTimeless FMとHorizon Pulseのみを楽しんでいたが、音楽のチョイスはそれなりに良いと思う。肝心の車の音は、相変わらずGTシリーズに比べると少し軽い印象。どちらが正解なのかは分からないが、個人的にはGTシリーズの音のほうがしっくり来る。

マイクロソフトのファーストタイトルなのにForzaシリーズは今回も日本語対応がひどい。それでも次作よりはまだマシなのだが。ローカライズはともかく、それ以外の部分はそれほど複雑でもなく、走れば走るほどロードレースやダートなどの経験値がそれぞれ上がって新しいレースにチャレンジできたりするだけの簡単なシステム。お金も程よく稼げるので、あまり詰まることはない。では、何がここまでシステムの評価を下げているのかといえば、季節が1週間毎に強制的に切り替わることだ。春夏秋は、まだいい。それぞれの季節の雰囲気を味わいながらドライブするのは心地よい。何よりエディンバラである。私も訪れた街。あぁ、こんなところもあったなぁと思いながら走るのでぶっちゃけ次作FH5よりもそこらへん思い入れがある。が、許されないのは冬である。常に雪が積り、突然別ゲーと化する。季節を自分で好きなように選べるのならともかく、そうでないこの仕様はかなりいまいち。

レースゲームとしては多すぎるくらい。マップ一周するゴリアテなどは個人的に好きなコースだが、このコースを開放するためにはすべてのロードレースをクリアするだけでは飽き足らず、何度も何度もクリアして経験値を稼がなければいけない。ちょっとやりすぎだと思う。

新人レーサーがHorizon（地域まるごと借り上げた自動車レースの祭典）に参加するという話。Horizon 3の主人公はベテランのようだったが今回は別人のようだ。とは言え、これといってストーリーはなく、ただレースをするだけなので主人公は常にHey,rookieと呼ばれ続けて変わることはない。