慈照寺

銀閣の名で有名な観音殿。観音殿の前の池は錦鏡池という。錦鏡池は月を鑑賞するためといわれる。この観音殿は銀閣の名に似合わず、銀箔を貼らず質素な雰囲気の建物だが、これが銀閣といわれるようになったのは江戸時代になってからといわれる。竣工当初から、経年変化で黒色に変色してしまう銀箔は使われていなかった。しかし当初は現在見るような質素な建物ではなく、全体的に黒漆が塗られた美しく黒光りする建物であった。第一層は心空殿といい、住宅風様式で、第二層は潮音閣といい、禅宗寺院風様式となっている。

入母屋造、?葺の17世紀前半における建築の特徴を持つ。実際、この方丈は元和・寛永期に再建されたとされる。

入母屋造、檜皮葺、1486年の建立である。名の由来は「東方の人、念仏して西方に生ずるを求む」という、仏典「六祖壇経」の一節より。東求堂には、同仁斎という部屋があり、日本で始めての四畳半の茶室で、書院造の原型といわれる。東山殿には、観音殿やこの東求堂の外、数多くの建物が築かれたが、現存するのは観音殿とこの東求堂のみである。

錦鏡池と同様、月の鑑賞を目的として作られたといわれる。

銀沙灘と向月台。ともに建立当初とは姿が異なっているといわれるが、やはり月の鑑賞を目的としている。

洗月泉。

現在でもお茶会の際には使われているらしい。